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松浦 直人*; 藤原 靖幸*; 森分 博紀*; 尾原 幸治*; 川北 至信
Physical Review B, 104(9), p.094305_1 - 094305_7, 2021/09
被引用回数:5 パーセンタイル:44.86(Materials Science, Multidisciplinary)Quasielastic neutron scattering (QENS) measurements combined with first principles based molecular dynamics calculations were conducted to study the dynamics of Li ions in a solid-state electrolyte LaLiTiO (LLTO) with . By using a large Li-enriched single crystal sample, a QENS signal was clearly observed along the three principal axes [110], [111], and [001] at a temperature () of 600 K. Wave vector dependence of the linewidth of the QENS signal along each direction was explained well using the Chudley-Elliot model for jumps between the A sites of the perovskite lattice through the bottleneck square, which was also supported by molecular dynamics calculations. The estimated self-diffusion coefficient of Li () in the ab plane was slightly larger than that along the c axis, suggesting quasi-isotropic diffusion, that is, the three-dimensional diffusion of Li ions. The decrease in with decreasing was reasonably explained by a thermal activation process with the activation energy determined from ionic-conductivity measurements. Furthermore, the estimated values of the self-diffusion coefficient are comparable to those in the sulfide-based Li ion conductor, LiPS, with 10 times larger ionic conductivity, which clarifies how to understand the Li conduction mechanism in LLTO and LiPS in a unified manner.
矢島 健*; 日沼 洋陽*; 堀 智*; 岩崎 類*; 菅野 了次*; 大原 高志; 中尾 朗子*; 宗像 孝司*; 廣井 善二*
Journal of Materials Chemistry A, 9(18), p.11278 - 11284, 2021/05
被引用回数:19 パーセンタイル:80.41(Chemistry, Physical)Herein, we studied the crystalline compound LiGePS with the largest Li-ion conductivity thus far via a novel route based on a combination of single-crystal neutron diffraction experiments at low temperature and first-principles calculations, and found that a correlated migration of the densely packed Li ions governs the overall Li-ion conduction. The correlated migration mechanism provides us with guidelines on how to design efficient superionic conductors for more efficient batteries.
鈴木 克樹*; 林 健太郎*; 栗原 孝平*; 中垣 隆雄*; 笠原 清司
ISIJ International, 55(2), p.340 - 347, 2015/02
被引用回数:19 パーセンタイル:64.17(Metallurgy & Metallurgical Engineering)製鉄におけるCO排出量削減のために炭素循環製鉄(iACRES)が提案された。iACRESの効果を定量的に評価するために、化学プロセスシミュレータAspen PlusによりiACRESのプロセスフローモデルを作成し、熱物質収支からCO排出量とエクセルギー収支の解析を行った。高温ガス炉(HTGR)のエクセルギーを用いた固体酸化物電解(SOEC)と逆シフト反応をCO再生法として想定し、SOECではCO回収貯蔵の有無も考慮した。iACRESによってCO、Hが高炉に循環されたことによりCO排出量は3-11%削減されたが、CO再生のためにHTGRからのエクセルギーを投入したためエクセルギー有効率は1-7%低下した。
林 健太郎*; 鈴木 克樹*; 栗原 孝平*; 中垣 隆雄*; 笠原 清司
炭素循環製鉄研究会成果報告書; 炭素循環製鉄の展開, p.27 - 41, 2015/02
炭素循環製鉄(iACRES)によって、製鉄における石炭消費量とCO排出量の削減が期待される。iACRESの効果を定量的に評価するために、化学プロセスシミュレータAspen PlusによりiACRESプロセスにおける高炉のフロー図を作成し、熱物質収支からCO排出量とエクセルギー収支の解析を行った。高温ガス炉(HTGR)のエクセルギーを用いた固体酸化物電解(SOEC)と逆シフト反応をCO再生法として想定し、SOECではCO回収貯蔵の有無も考慮した。iACRESによって石炭消費量が削減されたことによりCO排出量は3-11%削減されたが、CO再生のためにHTGRからのエクセルギーを投入したためエクセルギー有効率は1-7%低下した。
石山 新太郎
日本原子力学会和文論文誌, 2(1), p.14 - 23, 2003/01
高温ガス炉を利用した先進的核熱変換プロセスとして、固体燃料電池(SOFC)を利用したメタンの部分酸化反応による電力水素併産システムに関する概念検討を行った。その結果、下記結論が得られた。(1)電力水素併産システムでは、発熱反応であるメタンの部分酸化反応系にエンタルピー変化と等量の核熱を投入することにより、電力,膨脹仕事エネルギー及び合成ガスを同時に併産できるシステムである。(2)その際、核熱投入量の熱電変換効率を電力/(核熱+反応エンタルピー)で定義した場合、理論的には100%となる。さらに、メタン燃料を合成ガスに転換した場合の熱エネルギー変化は反応エンタルピー分であり、極めてわずかのエネルギー変化でのエネルギー変換が可能である。(3)電力水素併産システムでは、1273K級の高温場における高性能固体電解質が必要であり、そのため本研究ではCe(SmM)Oについて3b族(M=Mg,Al,In,Ga)を中心としたSmサイトへのメタルカチオンの置換による組成最適化を行った結果、CeSmInOの最適組成を決定した。(4)1273Kにおいて本固体電解質による電力水素併産試験を実施した結果、自由エネルギー変化Gの約74%を電気変換することに成功すると同時に、その際のメタン転換率として約90%を達成した。以上の結果から、核熱を電力にすべて変換できる究極的なエネルギー変換システムがあり得ることが結論された。
石山 新太郎
日本原子力学会誌, 44(12), p.879 - 881, 2002/12
原研入所から現在に至るまでの著者の研究の紹介を行った。主に、ガスタービンシステムに関する研究と電力水素併産システムに関する研究が主な内容である。(1)ガスタービンシステムに関する研究では、主に再生熱交換器の開発経緯について、主にその苦労話を中心に紹介した。(2)電力水素併産システムに関しては、その原理をわかりやすく紹介するとともに、最近のナノ薄膜合成の成功について紹介を行った。
石山 新太郎
日本金属学会誌, 66(11), p.1150 - 1156, 2002/11
高温ガス炉から供給される核熱エネルギーを利用してメタン原料から固体電解質により極めて高い効率で電力及び水素を併産できる新しいエネルギー変換技術の確立を目指して、800~1000の高温領域で高いイオン伝導性を有し、かつ起電力時の固有抵抗損の少ない薄膜高温固体電解質を開発するため、スピンコート中でゾルーゲル合成を行う薄膜合成法によりCeSmO薄膜を生成し、この薄膜の基本的特性を調べた。その結果、下記結論が得られた。(1)スピンコート中にエチレングリコール系溶液中のCe(NO)6HO及びSm(NO)6HOのゾルーゲル化合成反応を進行させることによってサファイア基盤上に数10~100nmの緻密なCeSmOナノ薄膜を生成した。(2)スピンコート後の成膜を1000で焼成処理するによってほぼ完全なCeSmO結晶構造を有し極めて緻密なナノ薄膜固体電解質を生成することに成功した。(3)このナノ薄膜は、1000で1.4Scmの極めて高いイオン伝導率を示すことが明らかとなった。この値は、高温作動型固体電解質において世界最高値である。
磯部 兼嗣; 今泉 秀樹*; 林 巧; 小西 哲之; 西 正孝
Fusion Science and Technology, 41(3), p.988 - 992, 2002/05
燃料精製システム(FCU)は、核融合炉のプラズマ排ガスから水素同位体を回収するシステムである。原研では、電解反応器,管状リザーバタンク,パラジウム拡散器から成るFCUシステムを研究開発してきた。固体電解質を用いた電解反応器は、水素同位体を含む化合物から水素を分子として取り出す世界に例のない独自の装置である。また、管状リザーバタンクは少ない循環回数で高い除染係数を得るために導入したものである。実証試験は、プラズマ排ガスを模擬した水素同位体,メタン,ヘリウムの混合ガスをFCUシステムで循環処理することで実施し、メタン濃度は3回の循環処理で2.3%から12ppm以下までステップ状に減少した。このことから、FCUシステムが少ない循環回数で高い除染係数が得られるシステムであることを実証した。
日浦 寛雄*; 遠藤 泰一; 山浦 高幸; 松井 義典; 新見 素二; 星屋 泰二; 小檜山 守*; 本橋 嘉信*
JAERI-Conf 99-006, p.343 - 348, 1999/08
軽水炉の高燃焼度燃料の健全性確認には、燃料内の酸素ポテンシャル変化を把握することが重要なファクタとなっている。この変化を把握するためには高温度及び高照射量で使用可能と考えられるジルコニア固体電解質を用いた酸素センサが有力である。また、Ni/NiOを固体標準極として使用することによりセンサの小型化が可能となり燃料棒への内蔵が容易になると期待される。そこでこのセンサをJMTRで中性子照射し、中性子照射下における起電力特性を調べた。この結果、YOで安定化したジルコニア固体電解質(YSZ)を用いたセンサは、中性子フルエンス(E1MeV)1.510mまで照射しても、未照射センサとほぼ同じ起電力特性を示した。しかしながら、この起電力は計算値より低い値であった。この原因は固体電解質と標準極の密着性が不十分であったためと判明し、このため、この密着性を改善した結果、センサの起電力特性を著しく改善した。
小西 哲之; 丸山 智義*; 奥野 健二*; 井上 雅彦*; 山下 晃弘*
Fusion Engineering and Design, 39-40, p.1033 - 1039, 1998/00
被引用回数:7 パーセンタイル:53.8(Nuclear Science & Technology)核融合燃料サイクルへの適用を目的としたプラズマ排ガスの処理プロセスにおいて、トリチウム水蒸気とトリチウム化炭化水素の水素ガス形のトリチウムへの転換を行う単一の装置、電解反応器を開発した。開放端ジルコニア焼結体の内外面に多孔質の電極を形成し、反応ガスを外側、ついで内側に流して酸化・還元を連続して行うことによって水蒸気中の酸素によって炭化水素を分解する一方、水素ガスと二酸化炭素を得る。酸素は循環使用するが、過不足及び変動への対応のために閉口端ジルコニア管によって酸素濃度を測定するとともにその値を帰還制御して透過により酸素の供給・抜き出しをし、酸素収支を制御して常に反応を完了する。広範な混合比のガスを用いた実験で、99.9%以上の転換率が得られ、核融合炉燃料系への適用可能性が確認された。
日浦 寛雄*; 遠藤 泰一; 山浦 高幸; 星屋 泰二; 新見 素二; 齋藤 順市; 相沢 静男; 大岡 紀一; 小檜山 守*
Journal of Nuclear Materials, 258-263, p.2041 - 2045, 1998/00
被引用回数:6 パーセンタイル:49.22(Materials Science, Multidisciplinary)MgO,CaO,YOで各々安定化したジルコニア固体電解質(MSZ,CSZ,YSZ)を用いた酸素センサをJMTRで中性子照射し、照射下及び照射後測定においてその起電力特性等について評価した。その結果、照射下では、YSZ試料の起電力は、110mの中性子照射量(E1MeV)までの範囲で、照射量とともに低下した。910mの中性子照射量(E1MeV)まで照射したMSZ試料の起電力は理論値とほぼ同じ値を示した。また、照射後のMSZ,CSZ,YSZ試料の起電力は理論値より低い値を示すが、CSZ試料はMSZ,YSZ試料に比べ起電力の低下が少ないことが判明した。
日浦 寛雄*; 遠藤 泰一; 山浦 高幸; 新見 素二; 星屋 泰二; 齋藤 順市; 相沢 静男; 大岡 紀一; 小桧山 守*
JAERI-Research 97-028, 46 Pages, 1997/03
原研大洗研究所材料試験炉部では、軽水炉等で照射された高燃焼度燃料内部の化学的挙動を解明することを目的に、燃料棒内酸素ポテンシャル測定技術の開発を行っている。本試験においては、MgO,CaO,YOで各々安定化したジルコニア固体電解質(MSZ,CSZ,YSZ)を用いた酸素センサを材料試験炉(JMTR)で中性子照射し、照射下及び照射後測定においてその起電力特性等について評価した。その結果、照射下測定ではYSZ試料の起電力は照射量の増加にともない徐々に低下した。また照射後測定ではMSZ,CSZ,YSZ試料で照射とともにセンサ起電力は低下するが、CSZ試料はMSZ,YSZ試料に比べ起電力の低下が少ないことが判明した。
明珍 宗孝; 岩瀬 正則*
PNC TY8604 96-001, 32 Pages, 1996/03
高レベル廃棄物中の不溶解残渣から白金族元素等の有用金属を回収する工程において、これまで溶融鉛を抽出剤として用いる方法について種々の検討を行ってきている。一方、我々の最近の検討においてSnが抽出剤として優れていることが明らかとなっている。しかしながらSnを用いた白金族元素抽出において必要となるSn-白金族元素系合金の各温度での相状態、熱力学諸定数、スラグとの反応性等についてはほとんど不明であるのが現状である。そこで本研究ではSn-Ru合金の熱力学的活量及びスラグの基本組成であるホウ砂系スラグ中のSnO2の活量をジルコニア固体電解質起電力法により測定し、Snを用いた抽出反応に関する基礎的データを蓄積することとした。
齋藤 順市; 星屋 泰二; 桜井 文雄; 酒井 陽之
JAERI-Tech 96-015, 58 Pages, 1996/03
材料試験炉部では、軽水炉等で照射された高燃焼度燃料について、その諸特性をJMTRで再照射しながら把握していくことを目的とした、新しい照射技術の開発を継続して行っている。本報告は、これらの照射技術開発の一環として進めている燃料棒内酸素センシング技術の開発のうち、固体電解質である安定化ジルコニアを用いた酸素センサーの特性試験についてまとめたものである。試験では、参照電極として、Ni/NiO、Cr/CrO及びFe/FeOの粉末を用い、酸素センサーが示す起電力性能とその安定性、センサー寿命等について評価した。その結果、最も安定した起電力を長時間示したジルコニアセンサーの参照極は、Ni/NiO極であることを明らかにした。技術開発の最終目標は、出力急昇時の燃料棒内酸素ポテンシャルの変化を測定することである。
山井 英樹*; 小西 哲之; 原 正秀*; 奥野 健二; 山本 一良*
Fusion Technology, 28(3), p.1591 - 1596, 1995/10
LPCE(液相触媒交換)法はトリチウム水からのトリチウム濃縮・除去に有効である。この処理法では水-水素の相交換器が必要であり、従来法では電解漕でのトリチウムインベントリと電力消費が問題となる。原研においてトリチウム水分解のために広範な研究を行ってきている固体電解質セルは、この問題を解決しうる。このセルでの反応は自発的に起こり、したがって原理的にはほとんどエネルギーを消費しない。内外表面に白金を塗布したジルコニアセラミックを用いて実験を行った。相変換の効率は、電極間の電気化学ポテンシャルの函数である。相変換効率の実験結果はほぼ理論値と一致した。またトリクルベッドに基づく疎水性触媒充填の向流接触水-水素交換塔は現在研究中である。白金を担持したスチレンジビニルベンゼン共重合体を充填した比較的短い塔を用いて予備実験を行った。今後は長尺化した塔と固体電解質セルとの結合を計画している。
小西 哲之; 原 正秀*; 奥野 健二
Fusion Technology, 28(3), p.652 - 657, 1995/10
核融合炉においてプラズマ排ガスを処理する燃料精製系(FCU)はその他にベーキング,プロセス真空やサンプリング排ガスなど多様なガスを処理する必要がある。原研製燃料精製システムは構成を組み替えることで広い範囲の流量,組成,処理能力要求に対応することができる。パラジウム透過,白金触媒,水蒸気電解プロセスを使用した閉ループではメタン,水素,水蒸気を含むガスから5回分処理により水素を高率で回収できる。メタンの処理は、触媒により酸化,分解の両法が可能である。さらに固体電解質電解セルは陽極側にメタン,陰極側に水蒸気を通じることによりメタンと水蒸気を同時に分解し、水素を遊離することが確認された。この方法によれば、触媒や酸素ガスを用いず、単純で安全なシステムが構成できる。定常、大量の処理が必要な場合にはトラップ,吸着塔などを加えて対応する。
E.Achenbach*
JAERI-Review 95-008, 98 Pages, 1995/06
本レポートは、著者が原研の研究員招聘制度により2月2日~3月23日までの7週間、高温工学部に滞在したときに行った4回の講演をまとめたものである。著者が所属するユーリッヒ研究所(KFA)のエネルギープロセス工学研究所は、最近になって高温ガス炉に関する技術開発から燃料電池の技術開発へと研究項目を変更したが、多くの点で原研の研究と共通点を持っている。とくに、講演された、(1)原研の核熱利用システムとKFAの固体電解質型燃料電池(SOFC)に適用される水蒸気改質システムの研究、(2)原研における高温水蒸気電解とその逆反応であるKFAのSOFCに関する技術開発とモデル化、(3)原研の高温熱交換器とKFAのSOFCマニホールドにおける流量配分等のシミュレーション、(4)熱及び物質伝達の基礎研究については、相互に注目する分野である。本レポートは原研との今後の討議の下地として、そして原研の開発研究を促進・触発するものとして役立つものと考える。
日野 竜太郎; 宮本 喜晟
日本原子力学会誌, 37(11), p.1042 - 1049, 1995/00
被引用回数:2 パーセンタイル:28.12(Nuclear Science & Technology)高温水蒸気電解法は最高1000Cの水蒸気を電解して水素を製造する方法で、固体電解質型燃料電池の逆反応を利用する先進的な電解水素製造法である。原研では、高温ガス炉の熱利用系開発の一環として、12セル構造の実用的な円筒型固体電解要素を用いて実験室規模の試験を進めてきた。固体電解要素は多孔質セラミックス管表面にセルを直列に成膜したもので、電解質にはイットリア安定化ジルコニアを用いている。試験では、アルゴンガスに水蒸気を含有させて電解要素に導き、DC電源からの電力で水蒸気を電化させた。電解温度は850C~950Cの範囲の一定温度に調節した。水素発生量は電解電圧及び電解温度の上昇とともに増加し、950Cにおいて最高7Nl/hで水素を発生させることができた。実験データを基にして水素発生速度と電流密度の関係式を導出するとともに、80~100mA/cmの範囲の電流密度での電解条件で高いエネルギー効率を実現できた。
日野 竜太郎; 宮本 喜晟
日本原子力学会誌, 35(6), p.546 - 548, 1993/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0.49(Nuclear Science & Technology)高温水蒸気電解による水素製造法は、反応プロセスが原理的に単純かつ高効率であり、材料腐食の問題が少ないという利点を有している。そのため、高温ガス炉を熱源する水素製造法として期待されている。しかし、高温水蒸気の電解特性、固体電解要素の耐久健全性などについては不明な点が多い。そこで、高温水蒸気電解に関する基礎的な電解特性、固体電解要素の取扱い技術等を蓄積すること等を目的として、イットリア安定化ジルコニアを電解質とした12セル構造の実用的な電解要素を用いて予備試験を行った。本試験により高温水蒸気電解までの運転手順をほぼ確立するとともに、963Cにおいて3.4NL/hで水素を発生させ、高温水蒸気電解を実現できる見通しを得た。
小西 哲之; 吉田 浩; 成瀬 雄二; K.E.Binning*; R.V.Carlson*; Bartlit, J. R.*; Anderson, J. L.*
JAERI-M 93-090, 21 Pages, 1993/03
原研はDOEとの日米協力協定AnnexIIIに基づいて米国ロスアラモス国立研究所(LANL)のトリチウムシステム試験施設(TSTA)において核融合炉燃料サイクルに用いるトリチウムプロセス機器のホット試験を行った。原研の開発したトリチウムの精製を行うパラジウム拡散器、トリチウム水を分解する電解セルについて、純トリチウムを用いた特性試験、長時間耐久試験、トリチウム存在下での不純物試験を行い、実システムに適用可能な機器を開発すると共に数々の知見を得た。